Toys To Art インタビュー01: フィリップ・リー

TOYS TO ARTがオープンしてから1年程経ちますが、オープン当初から根強い人気を誇るのが香港のトイメーカーPlaysometoysのClassicbotシリーズでした。デザイナーのPhilip Leeさん独特のセンスで製作された過去のなじみ深いデザインをモチーフにしたその作品は多くの人から親しみを集めています。

TTAとしても、海外のイベントで度々お会いしていますがClassicbotシリーズとPhilip Lee氏は現在デザイナートイ業界の注目のブランドの一つであることは間違いありません。

今回TTAではそんな注目のデザイナーのPhilip Lee氏を日本のファンに彼の商品だけではなく一人の人間Philip Leeをもっと詳しく知って欲しくインタビューしました。

↑フィリップ・リーとクラシックボットクラシック

Toys-to-Art (以下、TTA):自己紹介をお願いします。

Philip Lee (以下、PL):はじめまして、香港でトイデザイナーをしていますフィリップ・リーです。私はどこにでもいる家庭を愛する普通の香港の男性ですが、ただ残念なことに僕の趣味は間違いなくオタク(Geek)です(笑)

↑クラシックボット 出力サンプル

元々は広告デザイン会社でクリエイティブな仕事をしていましたが、あるときからもう少し違う分野の仕事に挑戦したいと考えるようになりました。そうなると長年の玩具コレクターとしての血が騒ぎ「やっぱり自分が欲しいおもちゃを作りたい」となるのは自然の流れでした。結局その後2016年12月にplaysometoysを設立し、2017年に商品第一弾のクラシックボットを発売しました。

↑ サマーソウル2018にて参考展示された1/1スケールのClassicbot

TTA:影響を受けた作品等はありますか?

PL:80年代から90年代の前半頃のアニメ、漫画や商品デザインが好きで強い影響を受けています。具体的に言いますと大河原邦夫さん、士郎正宗、イタリアのインダストリアルデザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロやインダストリアルデザインの巨匠であるハルトムット・エスリンガー 、この四人は私にとって憧れの存在です。

最初の二人は日本の皆さんならご存知かと思いますが、インダストリアルデザインの二人も負けずにすごいです。その中でもエスリンガー氏がいなければ初期アップル社のプロダクトデザインは今と全く違うものになっていた可能性すらあるのです。ということでその凄さを分かっていただけると思います。

↑Kiefer Figure (Prodip作)

TTA:ご自身も玩具コレクターとのことですが、特に集めているものはありますか?また一番好きな玩具はどれになりますか?

PL:80年代アニメ作品の玩具やプラモデルを中心に集めています。ガンプラ製作は昔から好きで、実は以前電撃ホビーから賞をいただいたこともあります。また香港のデザイナー/アートトイも集めています。最近のお気に入りはProdipというアーティストのKiefer Figureという作品です。もう言葉で説明できないぐらい全てが最高です。 

↑ デザイナーコンにて展示されたibot G3のTangerine版

TTA:よく参加するイベントはありますか?

PL:地元ですので当然ですが、Toysoulは好きなイベントです。それ以外ですと香港コミコンも時間が許せば参加しています。また昨年11月にアメリカのアナハイムで開催のデザイナーコンにも初めて参加しました。

↑クラシックボット クラシック(左から)通常版、スペシャル版、Hello版

TTA:現在のデザイナー/アートトイブームに関してはどうお考えですか?

PL:現在のトイブームにはとても感謝しています。香港はこれまで芸術で世界的に知られることはありませんでした。しかし、このデザイナー/アートトイブームに関しては香港が中心に近い位置にいることは間違いないです。これは数十年前にこのムーブメントのきっかけを作ったマイケル・ラウや鉄人兄弟-Brothersfree-のような偉大な香港の先人達のおかげです。彼らが切り開いてくれた道を今の香港のアーティストが走っていることは間違いないです。そしてこのブームのおかげで表舞台で自分の表現やオリジナリティーを発揮する場をたくさんのアーティストに与えてくれています。

TTA:よくファンの間で「トイなのか?アートなのか?」と話題になりますがご自身の作品はどのようにお考えですか?

PL:僕のモノはその中間じゃないですかね。元になっているデザインは全て機能性を追求した結果生まれたものでありアートを求めて設計されたわけではありません。ただ他と違うのは機能性を求めながら、本来アートが持つ優雅さ等を無理なく落とし込めていることです。

もしアートの本質を内なる自身の表現と捉えた場合、私の作品はモチーフになったデザインに対する私のあこがれやリスペクトを表現しているものと考えられるのでアートの要素も有るのかもしれませんね。

↑クラシックボット 設定画

TTA:作品の世界観に関してお聞きしたいのですが、これらには共通したコンセプトやテーマというものはありますか?

PL:クラシックボットシリーズは80年代や90年代に僕自身が影響を受けた画期的なデザインをモチーフにしたシリーズとなります。

商品化第一弾のクラシックボット クラシック(Classicbot Classic)に続き、2018年には新しいトラッシュボット&フレンズ(Trashbot and Friends)というアイコンをモチーフにした商品を販売出来ました。

すべての商品に共通しているのは僕が影響を受けた80年代から90年代にかけて流行したプロダクトデザインやPC文化です。今はまだパソコン関連がモチーフの商品だけですが、今後は幅広いジャンルのデザインをモチーフにした商品を予定していますので是非、期待してください。

↑ 2018年に発売されたアイコンを商品化したTrashbot and Friends

解説しますと第二弾のの”Trashbot and Friends”は僕ら世代にとっておなじみのあの有名なアイコンをモチーフにしたかわいい商品を目指して開発しました。こういう昔ながらのシンプルで親しみやすいデザインは個人的には風化しない不滅なものでどの世代でも受け入れられるものだと考えています。

↑iBot G3(最終サンプル)

次のロボット系の新作としてiBot G3を予定しています。特徴的なクリア素材の部分も忠実に再現していますが、やってみると製造が難しく工場と何度も調整しました。ただ手間をかけた分きっとみなさんの期待にこたえられるものになると信じています。また少し先ですが、昔のカメラのデザインをモチーフにしたClassicbot も予定しているので公開できる日を楽しみにしています。

↑ 現在開発中のデザイン(ノートパソコン、MP3プレイヤー)

TTA:これから発売・発表される新作について教えてくれますか?

PL:今後発売予定の商品ですが、ご存知な方もいるかもしれませんが既にデザインが終わっている作品が二つあります。写真を見た瞬間分かる人も多いかと思いますが、共に歴史に名を残す名デザインをモチーフにしていまして、一つは初期型のノートパソコンでもう一つは歴史上最も売れたMP3プレイヤーです!

両方とも既にPlaysometoysのSNSなどでも公開していますが、ファンからの反響も非常にいいので完成するのがとても楽しみになりました。こちらの発売時期ですが、年内には少なくとも一つは発売出来ればと思っています。

また今後は副業的にTシャツや携帯ケースのデザインも少しやっていきたいと考えています。そしてこれとは別ですが、個人的な最終目標としてClassicbotのコミックスをいつか描ければいいなと思ってます。

PL:僕のロボット達はただのおもちゃではなく、それぞれが個性を持った活きた存在として魂を吹き込んであげれたら素敵だと思いませんか?まだまだ考案中で、実際描く段階ではもちろんありませんがゆっくり時間をかけて僕の中で彼らの存在を作り上げていければと思います。

Classicbotシリーズを買っていただいているファンの皆さんには完成する時まで気長に待ってもらえたらうれしいです。

↑歴史上最も売れたMP3プレイヤー!

TTA:日本のファンに一言お願いします。

PL:TTAのラインアップに加えていただいて大変うれしく思っています。私に影響を与えたくれた作品の多くは日本で製作されたものです。そんな日本にいるトイファンと自分の作品を通して繋がることが出来て夢のようです、もう心の底から感謝の気持ちしかありません。今後も自分のセンスを大事にした商品を展開していく予定なのでそちらも是非よろしくお願いします!

TOYS TO ARTオンラインショップではiBot G3, Classicbot Classic や Trashbot Playset等多くのPlaysometoysの商品を販売しております。こちらのリンクから商品一覧をご覧ください。
https://goo.gl/x1NgZa


インスタグラム : @classicbot_toy

ツイッター: @Classicbot_toy

フェイスブック : https://www.facebook.com/classicbot/

公式HP:https://classicbot.com/